ぬる湯旅館二階堂

福島市というから、山すそにでもあるのだろうと、車で走ってみて驚いた。山道は途中で舗装が切れ、人家は一軒も無い。心細い思いで終点のぬる湯についた。よく見ると、吾妻スカイラインの吾妻小富士がすぐ上にある。なるほどこれでは山も深い訳である。
山の中の台地に三棟の建物が連なって建っている。一番奥にあるのは明治初期の建物でカヤ葺き、真中が明治30年、手前の建物は大正初期の建築である。今ではカヤも自家栽培しなければならない時代で、台風で吹き飛んだ屋根ふきも、カヤ集めと職人さがしが大変だったが、カヤ葺きの山の一軒宿ならではの味わいとやすらぎを喜んでいただく方が多いから、と原型に修復した努力には頭がさがる。
平成9年に結婚した九代目の若夫婦がきりもりしているが、山の中だけに何かと大変なことだろう。
享保年間からわき出る湯は、眼病の名湯とされ、とくに結膜炎や白内障によいという。江戸期や明治には金持ちの眼湯治でにぎわったらしい。今も全国津々浦々から来る眼の悪い人が多い。
緑の風がはこぶ爽やかな高原の空気は、眼ならずとも、近代病にはすべて特効があることだろう。

基本情報

都道府県
福島
温泉名
ぬる湯
施設名
旅館二階堂
住所
〒960-2151 福島県福島市桜本字温湯11
電話
024-591-3173
営業期間
期間営業

アクセス

車でのアクセス
東北自動車道福島西ICから約17分。
電車でのアクセス
JR東北新幹線福島駅より土船行きバス約20分、バス停水保下車。送迎はございません。
交通情報備考
※送迎はございません。電車・バスでお越しの際はバス停から宿までタクシーをご利用ください。(タクシーをご利用の場合は、料金はお客様負担になります。)

予約について

ご予約は秘湯Webより