中ノ沢温泉大人の旅籠 御宿万葉亭
中ノ沢温泉は、磐梯熱海温泉から国道115号線を結ぶ母成グリーンラインの起点となる、標高1000メートルの高原にあり、宝暦年間に地元の人々の湯治場として開湯、以来胃腸の名湯として約260年の時を刻んできた。
温泉の湧出口は、高村光太郎の「智恵子抄」でも知られる安達太良山の西側、沼の平、障子ヶ岩と呼ばれる熔岩の裂目にあり、約7キロを引き湯して利用している。湧出口では約70度の温泉も、引き湯によって減温され温泉街では約50度前後になっている。
現在の中の沢温泉として営業が始まったのは明治18年で、当時は自炊の方がほとんどで米や味噌を背負い、徒歩で来て、2〜3週間の滞在で疲れを癒していたといわれている。明治33年の安達太良山の噴火でも、温泉の湧出に変化はなく、昭和の時代になってスキー場や硫黄鉱山が営業をはじめ、映画館や料亭もできるほどの賑わいであった。
今は11軒の旅館が軒を連ねており、「御宿万葉亭」は、この地で創業以来130年の小川屋旅館の新館として、平成3年に営業を始めた旅館である。湯治場の雰囲気の残る温泉街の、ひときわ緑の多い自然に囲まれ、ひっそりと建つ静寂の館で、美しい四季の移ろう雑木林を眺めながらの湯浴みは、癒しのひと時である。
基本情報
- 都道府県
- 福島
- 温泉名
- 中ノ沢温泉
- 施設名
- 大人の旅籠 御宿万葉亭
- 住所
- 〒969-2752 福島県耶麻郡猪苗代町蚕養沼尻山甲2855-166
- 電話
- 0242-64-3789
- 営業期間
- 通年営業
アクセス
- 車でのアクセス
- 磐越自動車道猪苗代・磐梯高原ICから20分、磐梯熱海ICから30分。
- 電車でのアクセス
- JR磐越西線猪苗代駅から送迎バス(要予約)で約30分、路線バスで約40分。