鎌先温泉最上屋旅館
宮城県の最南端に位置する白石市は、伊達62万石の領域の南を守る要所として栄えた城下町であり、福島へ通じる奥州街道と、陸奥・出羽の13大名の参勤交代や物資の輸送、出羽三山詣での庶民の要路として賑わいを見せた七ヶ宿街道の分岐点であった。
鎌先温泉は東北自動車道白石インターから北西に向かって車で約15分、蔵王連峰の山麓の小さな谷あいにある。600年以上の昔、里人が鎌の先で発見したと伝わり湯治場として栄えた温泉で、手術後の回復期や切り傷、火傷に効能があると言われ、奥羽の薬湯として知られる名湯で、かつて伊達の殿様もつかったと言われている。
ひときわ目立つ木造3階建ての最上屋旅館は、寛政元年創業という歴史をもつ老舗旅館で、風格のある純和風の建築で、玄関先の木造のしつらえなど、懐かしくもあり、木のもつ温もりが伝わってくるような安らぎの宿である。
この宿では、温泉本来のもつ成分や特性をそのまま利用する、昔ながらの温泉のあり方にこだわり、決して豊富とは言えない湯量ではあるが、加水も循環もしないで使用している。
このような温泉への取り組み方が支持されているのであろうか、今でも湯治客が多く訪れるとみえ、簡素ながらも清潔な自炊客室も20余室、共同の炊事場も整っており、日本の温泉文化を今に残す宿である。
基本情報
- 都道府県
- 宮城
- 温泉名
- 鎌先温泉
- 施設名
- 最上屋旅館
- 住所
- 〒989-0231 宮城県白石市福岡蔵本字鎌先1−35
- 電話
- 0224-26-2131
- 営業期間
- 通年営業
アクセス
- 車でのアクセス
- 東北自動車道 白石ICから国道4号線経由約15分。
- 電車でのアクセス
- JR東北新幹線 白石蔵王駅よりタクシーで約15分。
- 交通情報備考
- JR東北本線 白石駅より市民バスで20分(※平日のみ運行)鎌先温泉下車徒歩1分