乳頭温泉郷鶴の湯温泉

鶴が入浴しているのをマタギが発見したので「鶴の湯」と名付けられたという。この温泉は藩主の佐竹公が入浴した名湯である。田沢湖から田沢高原を通って、八幡平の南にそびえる乳頭山麓へ向う。この辺りは乳頭温泉郷と呼ばれ、鶴の湯を始めとして素朴な一軒宿が点在し、秘湯探勝にはもってこいのところ。自然の中の旧態依然とした湯治風景は、時代の歯車がとまっているのかと思うほどである。
先達川の支流、湯沢渓流ぞいの紅葉も見事な10月半ば、バス停から鶴の湯へのススキの原をのんびりと歩いてみた。やがてカヤ葺きの屋根がみえ、どっしりと風雪にたえた建物が見えてきた。さっそく温泉をどうぞ…と主人の佐藤さんに勧められるままに、白湯の内風呂二つと、黒、白湯各二ヵ所、そして中の湯とハシゴ湯を楽しんでみた。かつては11月中旬から翌年の4月までは営業を閉鎖せざるを得なかった、という自然条件だからこそ、古い経営方法が残ったのだろうか。二つある露天風呂に交互に入って、すみ切った星空をながめていたら〝こんばんわ〟と声をかけて無雑作に外国人が入って来た。秘湯も国際交流の一翼をになっているのかも知れない。

基本情報

都道府県
秋田
温泉名
乳頭温泉郷
施設名
鶴の湯温泉
住所
〒014-1204 秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林50
電話
0187-46-2139
営業期間
通年営業

アクセス

車でのアクセス
東北自動車道盛岡ICから国道46号、341号線経由で90分。
電車でのアクセス
JR秋田新幹線田沢湖駅下車、路線バス乳頭線乗車、アルパこまくさ下車、バス停より送迎あり(要予約)。

予約について

ご予約は秘湯Webより