岩井温泉岩井屋
京都から続く国道9号線が兵庫県との県境にある蒲生トンネルを抜けて数キロ、蒲生川の畔の旧街道に沿って数軒の宿が連なっている。
開湯は1300年前といわれ、山陰地方最古の湯として知られる岩井温泉である。
ここには温泉の効能を高めるために、長時間湯につかり、柄杓で頭に湯をかぶる「湯かむり」という珍しい入浴方法が伝えられている。
温泉街の中央に「湯かむり温泉」という共同湯があるが、その隣りに江戸末期の創業という「岩井屋」がある。
昭和9年の大火で温泉街の大半が焼失したが、その直後に再建された建物は、幾度かの改装を経て旅情を誘う民芸調の姿になっている。
木造三階建ての建物は、木のもつ温もりが館内の随所に生かされている。
「旅はその土地に触れることではないか」と、ロビーには地元の民芸調度品が置かれ、
廊下や部屋には、毎朝摘んでくるという季節の山野草が活けてある。
胸までつかる深い浴槽の長寿の湯は、底に敷いた松板の下から湧き出る源泉そのままの掛け流しである。
町屋風の造りの「祝いの湯」や石組みの露天風呂での湯あみは、まさに心身の癒しのひと時である。
基本情報
- 都道府県
- 鳥取
- 温泉名
- 岩井温泉
- 施設名
- 岩井屋
- 住所
- 〒681-0024 鳥取県岩美郡岩美町岩井544
- 電話
- 0857-72-1525
- 営業期間
- 通年営業
アクセス
- 車でのアクセス
- 中国自動車道作用ICから国道373号、53号、9号線経由約90分。
- 電車でのアクセス
- JR山陰本線岩美駅下車、岩井温泉行きバス10分。