湯の峰温泉あづまや
白浜と勝浦がすっかり観光地化してしまい、客足が年々減っているのに比べ、湯の峰を訪ねる人は毎年増えているという。新宮からバスで1時間の不便さが、山あいの古い温泉場を近代化させなかったからいいという人が多い。平安の頃から熊野詣での湯垢場(ゆごりば)としての歴史を守った「あづまや」当主のふんばりと、常連さんに対する思いやりが古い姿を残したのだろうと思う。
小川のほとりにこんこんとわいて出るお湯は94度の高温。里の人は「湯筒」と呼んで生活に利用している。ゆでものなどはアッという間に出来上る。村の井戸端である。つぼ湯という露天風呂の外湯もよいが、あづまやでは槇の木で作った槇風呂や、むしぶろが人気を呼んでいた。湯ぶねといい、部屋といい、木造がかもしだす安らぎは、日本人には不可決なものなのだろう。女主人が采配をふるう湯の峰ならではの温泉料理は、特色をもった郷土色豊かなものである。
基本情報
- 都道府県
- 和歌山
- 温泉名
- 湯の峰温泉
- 施設名
- あづまや
- 住所
- 〒647-1732 和歌山県田辺市本宮町湯峯122
- 電話
- 0735-42-0012
- 営業期間
- 通年営業
アクセス
- 車でのアクセス
- 勢和自動車道大台ICから国道169号、42号、168号線経由約2時間30分、阪和自動車道南紀田辺ICから国道42号、311号線経由約90分。
- 電車でのアクセス
- JR紀勢本線新宮駅下車バス約70分、紀伊田辺駅下車バス約90分。
- 交通情報備考
- ・東京方面からは空の便で羽田空港から南紀白浜空港へ、南紀白浜空港より車で70分。
・JRきのくに線新宮からバス70分。