鹿沢温泉紅葉館

鹿沢温泉は鎌倉時代から開けた古い湯治場である。その歴史を示すように、信州の滋野から地蔵峠を越える道端に点々と観音像が刻まれ、紅葉館のところが百番観音である。
いにしえの人々はこの観音に導かれて湯の里を訪ねたのであろう。昔はにぎわった鹿沢も大正7年の大火で焼失し、今は湯元の紅葉館がただ一軒昔ながらの営みを守っている。
玄関のたたずまいや建物も、大正年間の建物を補修して使っているので、如何にも秘境ムードの残る宿である。温泉は一段と低い所に木枠で作られているが、自噴の湯を受けるために低くしたものらしい。45度の土類性のアルカリ泉である。
ここは海抜1530㍍。カラマツやネムの樹間を吹く風もさわやかである。宿の裏を流れるせせらぎの水音とこずえから聞こえる小鳥の声が自然のシンフォニー。まさしく山あいの一軒宿である。四代目の小林康章さん夫妻が、宿の何から何迄取りし切っているだけにあまりおせじを知らない宿である。
6月下旬は、すぐ上の湯の丸高原の天然記念物のレンゲツツジが紅に燃え、7、8月は湯の丸林道の中間にある池の平に、シャクナゲ、コマクサ、アヤメ、マツムシソウなど高山植物が咲き競うので、山歩きの好きな人にはまたとない自然環境の秘湯である。

基本情報

都道府県
群馬
温泉名
鹿沢温泉
施設名
紅葉館
住所
〒377-1614 群馬県吾妻郡嬬恋村田代681
電話
0279-98-0421
営業期間
通年営業

アクセス

車でのアクセス
上信越道東部湯ノ丸ICから県道東御・嬬恋線経由約30分。
電車でのアクセス
JR吾妻線万座鹿沢口駅下車、タクシーでお越しください。
交通情報備考
・送迎はありません。
・タクシーでお越しください。

予約について

ご予約は秘湯Webより